何もにおわない。
今朝、うんこしたときですら微塵もうん臭を感じなかった。
舌もてんで駄目だ。
先週末、高い牛肉を買ってすき焼きを作り置きしてたのに
味わう事叶わず。
なんてタイミングの悪さだ。
今日は仕事に行く前、歯医者に寄った。
もう4回目で、あれから痛みは無いので今日で終わるかと思ったが
ハ~イ、今日はお終~いん、受付で次の予約日入れといてね~んと
毎度のようにカマっぽい歯科医に言われる。
はぁ・・・、面倒くさいし金もガンガン減ってくぜ。
もう1万以上はこの歯医者に使ってるな。
初診で歯の痛みを治してくれた時は神だとさえ思ったが
今はだんだん悪魔に思えてきた。
というかここ1か月、毎週のように病院に通ってる自分に気付いた。
1か月ほど前から俺と同じ工程で、反対側の車体を担当する
新人さんが入ってる。
齢は26歳らしく、ライン業務も車製造も初めてらしい。
この新人さんが最近、教育係の社員にビシバシとしごかれている。
オウ!ちゃんとやれや!
前もおしえたろが!!
そんな怒号が耳栓をしてても聞こえてくる。
この怒鳴ってる社員は、応援という形で少し前に俺の所属する組に
入ってきて、この新人さんと同じように俺の反対側を担当したんだが
ものの3日4日足らずでほぼ完ぺきに仕事内容をマスターしていた。
別部署で5年以上勤めていたみたいだし
ラインの練磨者というのか、やはり侮れないという感じだ。
そういう人だからこそ、1か月経っても作業に滞りを見せる新人に
イラつきを覚えるのだろう。
それは分かるけど、もう少し物腰柔らかくしてほしいね・・・。
日勤開始。
ここにきて腰痛がぶり返してきた。
久々にアンメルシンヨコヨコを塗りたくるか。
もう後4時間ほどしたら床に就いて
12時間後にはラインの場へと立っている自分がいる。
夜勤の週はほんと休みじゃなく、小休憩といった感じだ。
来週の飯の支度をし、掃除や洗濯といった雑務を挟むと
あっという間に月曜の勤務が襲来してくる。
ただ、これはこれでいい気も最近してきた。
暇を持て余して余計なことを考えずに済むし、どこかに遊びにいって
出費するようなこともできないしな。
酒煙草や、暴飲暴食もおのずと節制されている
この地にきたのは労働するためと思えばむしろ健全、順調といえるので
そう嘆くこともないのかもしれない。
今日は5年前に東北大震災が起きた日ということで
アナウンスで始業前に一分間の黙祷が捧げられた。
あの日の事はよく覚えてる。
5年前のその時、俺は朝刊の新聞配達をしていた。
といっても、もう辞める間近で新しく入る人のサポート的な事をしていたんだが
一面に大地震、大被害という文字と写真が掲載されている新聞をみながら
その新しく入った人と、とんでもない地震が起きたみたいですねえと会話
したのを今でも覚えてる。
それからニートライフに戻っても、ニュースは連日震災の事が中心だった。
核施設の2号機や3号機が爆発を起こしたという速報や、福島県を中心とする
被害の状況が矢継ぎ早に次々写し出される度に
焼酎が入ったコップを持つ手がプルプルと震えたものだ。
テレビCMも、企業系の物は一切流れず
なんかよく分からない詩を朗読してるのが延々と流れていた気がする。
この頃から社会のはぐれものな俺でも相当動揺していたので
一般の人はその比ではなかっただろうなと思う。
ましてや、東北に住んでる当事者の人たちにとってはどれほどの
心境かうかがい知れないものがある。
そんな事を思い出しながら、感傷に浸って黙祷してると
ハイ、今日も1日頑張りましょうというアナウンス音声と共に
ガコンッ!ウイィィィンという車が攻めてくる音が聞こえてきた。
最近、新聞配達やりてーなと思い初めてネットで
住み込み系の求人をチェックしている。
俺は約10年前に一度、東京に住み込みでやった事が
あるんだが3か月ほどで辞めて地元に戻った経歴がある。
今の仕事は労働のきつさもそうだが
拘束時間が長いのもネックなんだよな。
往復で約2時間掛かり、そこから着替えて馬鹿デカい工場内の移動。
詰所に着くのは始業30分前。
こんな感じなので、今の時給は1400円なんだが
通勤時間等も含めると実際は1000円切ってるんじゃないか。
その点、過去新聞屋に住み込みで働いてた頃を思い出すと
店の2階に住んでたので通勤時間は0に等しかった。
すごく時間が掛かってる今現在、0というのは実は非常に
魅力的に思えてくる。
金と自由。
その天秤で俺の心は大きく揺れている。
今日は安否確認があると事前に聞かされたので
スマホの前でずっと正座で待っていた。
安否確認とは災害などが起きた際、会社側で従業員が無事かどうかを
電話で確認するシステムらしく、今日はそのテスト日だった。
これは2011年に発生した東北の大震災以降から始まった行いということで
今月に本当の確認が抜き打ちで土日の週末に行われるという。
本当といっても、まあ避難訓練的なものだけど。
実際、とんでもない災害が起きた時に電話なんて繋がるんだろうかと
疑問に思いつつコール2秒弱で電話に出た。
これから週末も気が抜けない感じになるのか・・・。
面倒くせえ。
やっぱり俺は今後の展望とかポジティブで前向きな気持ちを
書くとロクな事が起きない。
昨日、朝起きた時に歯に若干の痛みと違和感があった。
なんだろう?と思いつつも出勤したんだが
その後、時間が経つにつれ痛みは激しさを増していった。
1R目は痛いけど歯の治療は金掛かるし時間も掛かる。
とりあえず我慢して痛みがこのまま消えないなら
週末にでも診てもらうか、なんて余裕こいてたが
2R目になるとズキズキと威力のある痛みに変わった。
3R目に入るとズキズキはドカンバキンに変わりこりゃ洒落にならんと思い
4R目が終わったら即刻歯医者に直行するという思いに変わっていた。
幸か不幸か、俺の住んでるマンションのすぐ近くには歯医者があった。
痛てえ、痛てえよ・・と嘆きつつなんとか足を運び
受付の女性の人から貰った初診用の紙に症状を書く。
15分くらい激痛に耐えつつ週刊誌を読んでると俺の名が呼ばれ
主治医らしき人に歯のレントゲンを取ってもらった。
しかしこの人、なんかクセのある人で上着脱いで~ん、ハ~イさっさとして~んといった
不愛想かつ、オカマっぽい人だったので少々不安になる。
その後、診察に招かれて歯が痛い原因は歯の神経が死んでいるということを
告げられた。
俺が痛いのは前歯だったんだが、実はそこは数年前にぶつけ、かつて治療した個所だった。
何かぶつけたりしたことな~いん?と問われ、ええそうです!実は数年前に・・という風に
俺は事情を話した。
主治医さんの見解によるとそこが、幾年の時を経て神経が化膿し膿んで暴走をしているという見解だった。
見解が終わった後、麻酔を注射され20分弱、マグロのように診療台に寝かされていたが
まさか数年前にぶつけた歯が今になって猛威となってるとは思わなんだと旋律しつつ
オカマの治療を待っていた。
自分では、虫歯のひどい奴にでもなってるんだろうなあと内心思ってたからな。
キュ~ン!!!ギャン!!ガガガッ!!ピッピッピズゴゴゴゴゴゴゴ
キュ~ン!!!ギャン!!ガガガッ!!ピッピッピズゴゴゴゴゴゴゴ
キュ~ン!!!ギャン!!ガガガッ!!ピッピッピズゴゴゴゴゴゴゴ
キュ~ン!!!ギャン!!ガガガッ!!ピッピッピズゴゴゴゴゴゴゴ
治療は15分くらいで終わった。
終わると痛みはうそのように無くなっていた。
前歯の裏側がキツツキに開けられた樹木のように穴が開いている。
穴は開いたがとにかく、痛みが引いて良かった。
治療費4120円、されど全然高くないなと思える己がいる。