2017年11月

勤務7日目。

今日は江戸っ子おっちゃんじゃない人と回った。
この人は江戸っ子と違い、昼時にきっちり一時間休憩させてくれる。
昼休憩、俺は車内で、用意していた弁当を食べたり煙草を吸ったりしてるんだが
その間も忙しなく働いてるので少々申し訳ない感もするが有り難い。

今日も荷物を無事捌いて、早々と午後3時には店に戻ったが
明日からどばっと来るお歳暮の仕分けをしてくれということで
そのまま仕分けを開始する。
っと思いきや、ほとんど何もすることなくぼーっと突っ立てた。
店には集められた荷物を区分けする人が居るんだけど
その人がほとんど一人でやってた。
結局その後は午後5時半頃上がったが、やったことといえば段ボール10個ぐらい
コンベアに積んで、胸に刺してたボールペンを貸してあげたことぐらい。
2日前に入ったという新人さんも一緒だったが、立ってただけだったねと帰り際話した。


まぁこんなでも給料は発生してるだろうから良しとしよう。
肩透かし感は少しあるが。

今日は休みになった。

今、週5勤務の契約だから金曜までいくと土曜日曜が休みなんだが
12月に入って最初の土曜(12月2日)は荷物量が凄まじいらしく
今日休んで代わりに土曜入ってくれとのこと。

休みだったが、なんか不安でずっとソワソワして部屋に閉じこもり
銃口をこめかみに当てられてるかのように、何度も生唾を飲み込んでいた。

勤務6日目。

今日も江戸っ子おっちゃんと一緒に回ったが荷物量が少なかったようで
あまりごちゃごちゃ言われなかった。
むしろ上機嫌で、午前に回ったマンションの不在荷物3つを
午後回った時、偶然3家人共帰ってきてて全て捌けたんだが
お前やるなぁ1人前だよもう、とか色々褒めちぎってきた。

なんか今一人物像が掴めない人だなぁ、と思いながら一緒に配送してるが
まぁこういう人であり、こういう仕事なんだろうな。
俺はこの人の手伝いみたいな感じかつ短期なので正直、若干の気楽さも持っているが
この区域の配送責任を負うのは結局、おっちゃんだから必死になるのは致し方ない。

一種の戦いだな。
仕事という名のバトルだ。

勤務5日目。

今日は江戸っ子おっさんと回ったんだが、荷物量が多かったようで
なんかカリカリしてた。
もう5日目なんだから配達先を先読みして率先して動けとか
ごちゃごちゃ抜かしてきた。
といっても積み荷はほとんどおっちゃんがやってるから荷物がどこにあるなど
分からないし、次行く場所とかも分からないからハァ、すんませんとしか言いようが無い。

しかし、なんだとコノヤロウという気にはあまりなれない。
俺もだが、おっちゃんも休憩をほぼ取らず、午前9時からノンストップで仕事を続け
午後3時に集荷先のコンビニで、肉まんと唐揚げを買ってそれを2,3分で胃に
流し込んで昼食を終了してたからな。
ちなみに俺は途中、15分ばかしの昼食の時間を貰った。
食事の場所が車の中なのはこの5日間ずっとだ。
他の同僚もこんな感じらしい。
昼食時、どこかの飲食店に入ってゆっくりご飯を味わったり、木漏れ日が照る公園で
ゆるりと昼休憩を過ごす事など、時間が許さないと。

俺はその後仕事を上がったが、おっちゃんは21時近くまで仕事を続けると言っていた。
なんか色々やばいと思っている。

今日はずっとアニメを観てた。

はぁ・・・明日からまた仕事か。
荷物を運ぶだけとはいえ、面倒な事には変わりない。
朝6時に起き、夜6時とか7時に帰宅だから優しくはないよな実際。
今年一杯ゆっくりニートしてても良かったかもという思いが
徐々に溢れ出し始めている。

休みの日と仕事の日、緩急激しい日々になりそうだ。

今回の仕事、俺は年末に向けての補助スタッフとして雇われている。
12月から荷物量がドカンと増えるらしいので、ドライバーさんの負担を
減らすための要員といった感じだな。

そんな感じなのであまり難しい事はやらされない。
代引きで金銭の受け取りがある荷物は社員であるドライバーさんがやり
俺は単純に荷物の受け渡しをして伝票にサインを貰うだけの簡単な仕事だ。
居なければ‘宅配ポスト‘という、不在者用の荷物を入れるボックスがあるので
そこに入れて何番のボックスに入れときましたよ~と記した、不在票という紙を
ポストに投函する。
基本的にこれを1日中やるだけ。

これで時給1500円。
去年やってたトヨタの派遣工が1400円だったので、どうせならこれを更新する額の
仕事がしたかった。
せっかく日本の首都、東京に来てどこよりも給料が高い所だからな。
仕事の内容はトヨタのラインより楽だし、案外悪くないと今のとこ思ってる。


まぁ、忙しいとされる12月の繁忙期を迎えてないので、まだなんとも言えないとこもあるが
年末までなんとしても踏ん張るつもりでいる。
時給1500円という数字は、それを可能にする力を持っている。

勤務4日目。

集荷といって、会社などから引き取る荷物があるんだけど
それを店に降ろすために午後4時頃、どのトラックも一旦店に戻るようで
今日はその時一緒に俺も仕事を降りた。
2日前と同じような感じだな。

明日明後日、週末の土曜日曜は休み。
約20日のニート生活からのハードワーキンはいささか疲れた。

勤務3日目。

今日は昨日休んでいた江戸っ子おっちゃんと一緒に回った。
開始早々、荷物の仕分けが間違っていたらしく、とあるマンションの
配達一式を任されておっちゃんは罵詈雑言を口にしながら店に戻っていった。
この店は荷物の仕分けに外国人スタッフを雇っているらしく、ちょこちょここのような
手違いが起きるらしい。

3~40分ほどしておっちゃんが戻り、その後は午後3時までノンストップで
配達が進む。
この仕事は休憩時間が各々の宅配人に委ねられているらしく
決まった時間に取るということはあまりないらしい。
日々配達の量が違うということで、それも当然なのかもしれないと思った。

さらに配達を続け、午後6時半頃別の人の車に乗り次いで俺は帰ったが
江戸っ子おっちゃんはその後も小一時間仕事を続けるようだった。


ようやるなほんと。


勤務2日目。

俺は今回、配達補助スタッフとして雇われている。
役割的には社員さんが運転する車の助手席に座り
一緒に配達の手助けをするというもので
今日は昨日の江戸っ子おっさんとは違う人と回った。

具体的な仕事の内容は、社員さんにここのマンションに行ってきてと指示され
イエッサー!と荷物を届ける。具体的に書いてもこれだけ。
まあ普通の荷物や冷凍品冷蔵品、メール便など荷の種類は多少あり
留守の場合、少々こまごました作業はあるがそこまで難しいものじゃない。
10月までやってた新聞配達の集金と形は似てるが
集金は金の受け渡し、こちらは品物の受け渡しといった感じだ。

今日は午後3時半にはほとんど荷物が片付いたので店に上がり、5時まで事務員さんの
手伝いをやってた。
といっても、別に俺が居なくても構わないようなものだった。
そもそも入って2日の俺に何ができるっていうんだって話だな。

今、週40時間労働の契約をしているが、遅く上がらせても早く上がらせてもいけないと
向こうで計算して調整してくれてるようだ。
昨日、午後8時まで労働して睡眠時間5時間で迎えた身なのでさっさと帰りたかったけど
気遣いを無下にしまいと半ボケで何かやってた。

しかし、この辺はさすが大手企業だと思った。
給料もいいし、今年一杯首にならないようしっかりやらないとな。

朝5時半起床、そして6時半発の電車に乗って初出勤へと向かった。

店に着くと事務員さんに作業服を渡され、着替えた後今日一緒に配達する
社員さんの元へと案内された。
齢は50も過ぎ、チャキチャキの江戸っ子のようによく喋る、パワフルな人だったが
結構優しい人で、この仕事のノウハウを今日1日でずいぶん叩き込まれた感じだ。

午後8時、配達が終わり店に戻り
午後10時過ぎ、家に戻った。


今日何時間外に居たんだ?
早くも初日で赤信号が点滅し始めた。

再度、web上で見つけたバイトの面接に向かった。

今回の面接場所は新宿。
宅急便の短期スタッフということで肉体労働が予想されるが
時給が高く、10月まで新聞配達をやっていた今なら身体が鈍りきってない
のでこなせると思ったのと、一昨日の屈辱を早く払拭したいため応募した。

面接時間まで約2時間近くの余裕を見越して家を出たにも関わらず
メガロシティ新宿の迷宮具合に嵌り、辿り着いたのは時間10分前だった。
店に着くと他の従業員達がせっせと準備しているのを横目に
事務所に案内され、少し時間を置いて面接が始まった。
とはいうものの今回は前回と違い、ほとんど履歴書には触れず
主に仕事の内容の話と書類の記入に時間が費やされた。
この店の副所長だという面接官も、腰が低い人で良い印象を受けた。

面接というより、すでに仕事に入る準備を進めてる感じで
今後用意するものとしては、給料の振込用口座やマイナンバーの提出
など、ちとこまごまするものはあるがさっそく明日から働く運びになった。

去り際、副所長だという面接官にガッツリ稼いでねと言われ
身体が奮い立つ感覚を覚えた。

ふーむ。

昨日、面接で履歴書を散々に言われた事もあり少し考えた。
俺は職業訓練校に通っていた時、就職アドバイザーという人に
履歴書の書き方を伝授して貰っていた。
あの頃は何々の仕事をいつからいつまでふにゃららといった具合に
書いていくも、数週間で辞めた仕事も書いていくと少し多かったので
結局、アルバイトの欄は年数など書かず職種のみをまとめて書くことにし
それをアドバイザーの人がそれっぽく綺麗にみせて仕上げた
いわばテンプレートを作成してくれたのだ。

今回、そのテンプレートをスマホで写真に撮っておいたので
ほぼ丸写しで持って行ったんだが、この年数を書かないってのがまずいらしかった。
警備業は入社する際、過去に犯罪等をやってないかなどの面で厳しく審査するようだが
昨日の会社は特にチェックが厳しいと面接時に話があった。
例えば、ニート期間が1年あった場合、その期間実は犯罪を犯し海外逃亡してたんじゃないか?
という勘繰りも持ってしまうと。


過去の自分が現在の自分の首を絞めてる状況だな。
明日の面接では少し手を加えないとだめか・・・。

web上で見つけたバイトの面接に行った。

面接場所は大塚というところで、有名な街で知られている‘池袋‘の隣だった。
面接は午前11時からだったが遅れないよう30分前に到着し
ビル2階の一室に案内され、面接は始まった。

俺は今回、イベント警備員というものに応募した。
コンサートや大規模な展覧会などの時、見張りやお客の誘導を
するというもので、1時間ごとに30分の休憩があり
夜勤12時間で15000円、24時間勤務だと約25000円といった給与面も
なかなか惹かれる条件であった。

だが、面接開始早々履歴書の書き方について駄目出しを受ける。
アルバイトの履歴を詳しく書いてなかったんだが、そこを指摘され
さらに過去に職歴が2か月以上空いてるとまずい、田舎にいるような
小汚い作業員と見間違うかのような警備員と違って
うちはVIPの警備もやるので経歴は重要。
この履歴書では50点もやれない等々、俺の訓練校でのアドバイザー直伝の
履歴書をコケにされる。

2,30分で面接は終わり、午後3時までに電話が無ければ不採用と
いう形でお開きとなった。
うなだれつつも寄り道せず、家に戻り電話を待つ。
午後1時・・・・チッチッチ。午後2時・・・・・チッチッチ。午後3時・・・・・チッチッチ。
結局電話は鳴らなかった。

正直なところ、ここで働けないという事に関しては問題じゃない。
というのもイベント警備という仕事柄、都心が中心の仕事で
毎週のように各地に出向くわけだが交通費が一部支給だったんだよな。
俺は‘府中‘という街に住んでて、こっちよりの都心の入り口である‘新宿‘までは電車賃が
片道280円掛かる。往復560円だ。
さらにそっから大塚まで170円掛かる。往復340円で計900円。
この大塚から現場までの交通費しか出ないというのだ。
つまり、大塚よりさらに遠くで催しがありそこが現場だとすると
交通費分で確実に1日分の給料からー900円ということになる。
運賃
直行直帰という話だったので、近ければもっと安くなるかもしれないが
う~ん、ないなぁと・・・思いながら話を聞いていた。

問題なのは、この会社が未経験OK、主婦(夫)、学歴不問、ブランク、フリーター大歓迎。
募集人数100人以上!と耳障りの良い条件を並べていたにも関わらず不採用だったことだ。
面接時にも面接官が今本当に人が居なくて困ってると話してたくらいだしな。
そんなとこですらはじかれる俺って・・・と、そういう意味での問題だ。


情けなさや苛立ちは心中渦巻いているが、勢いに任せて次の仕事の面接を予約した。
次は2日後の月曜日だ。


親切女性と久しぶりに会った。
およそ先月の31日以来だな。

メールはちょこちょこしてたんだが事情もあり、2人で会うのは
良くないと言われてて、もう会う事もないのかなと少しシュンとしてたんだが
なんだかんだで小一時間ほど、さわやか号で彼女の
近所のお店に向かいお話することができた。

親切女性との話題は仕事(店)のことが多い。
話の途中、そういや俺の後釜として入ってきたは元気にやってますか?と尋ねると
バックレタという答えが。
ゴフッ。
・・・・・ええぇぇ。
なんと11月も一週間ほど過ぎたある日、突然こなくなったらしい。
親切女性も詳細はあまり分かってないようだったが、まぁそういう事なんだろうな。
数日間とはいえ一緒に配達を回り、色々教え、俺の伝統後継者ともいえる男だったので
ちとショックだった。
親切女性と話すとなんかショックなこと多いな。

とはいえ、やはり魅力的な人で、再度メロメロになるのを
抑えつつ冷静を保っている己が居た。
彼女は今宵も寒空の中配達に出掛け、俺はヌクヌクと暖房の効いた部屋で
ゲームに勤しむのかと思うといたたまれなくなり、web上で見つけたバイトに
応募し明日面接という運びになった。

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4日ほど前に、実家に米の要請をしててそれが今日届いた。

俺の家は米農家というわけじゃないんだが、田んぼを持ってて
そこを米を作れる人に無償で貸す代わりに、幾場かの収穫した米を
頂いてる。

今までお米はパック飯でチンして食べたり、コンビニおにぎり、弁当に
外食といった現地調達が多かったが今回、この地での戦は長くなると踏んで
要請に至った。
パック飯やおにぎりは一食100円くらいだが、塵も積もれば山となる。
実家から送って貰えばタダだしな。送料は置いとく。


ウォォォォォォーーーーーーーーーーー!!!!!

やばいな。
今の生活ってほんといい。
好きな時間に寝て、目覚ましに起こされることなく
目が覚めたら自然と起きる。

一人暮らしだからニートであろうとも誰の目を気にすることもなく
日がな一日中ゲームが出来、それでいて飯をちゃんと作ったり
する余裕もある。
こんなに‘生‘を感じることって、今までの人生であっただろうか。

だが、こんな生活は仕事を始めれば終わりを告げる。
帰ってきたら風呂入って寝るだけの生活に後戻ることになる。
かといって、仕事を始めなくても収入が無いので
いずれ貯金が底をつき、同じく終わることに。


もう少しゆっくりできるかと思ったが、昨日新聞屋での最後の給料を
確認してそうもできそうにないと思い始めた。

もう11月も半分が過ぎようとしている。
新聞配達の給料日は毎月10日だったので
最後の給料の確認をするべく銀行に向かった。

通帳記入をして、額を確認すると約16万円振り込まれていた。
16万・・・ウァイ?
俺は毎月約17万貰っていた。
10月は集金も半端に終わり、ノルマの手当てが無いにしても
16万は貰えると踏んでいた。
それに年休の10日分、1日6千円計算として6万が10月分の給料と
一緒に出る手筈だったのでまあ20万越えは固いっしょと思っていたが
16万!?

沸々沸いてくる怒りとともに、あの日の話が思い出される。
容赦ないなほんと。




色々と困難はあったが、ようやく新居の陣が完成した。
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もうこれで買い足すものはほとんどない。
約10年ほど前、一度東京で一人暮らしってやつを目論んでいた
過去があるんだが頓挫した苦い記憶がある。
思えばあの日の続きを俺は始めたかったのかもしれない。
知りたかったのかもしれない。

始めよう。
まずはクリアしてないゲームを捌く。

よし、今日こそソファー取りに行くぞ。

カンカンカンとテンポよく階段を駆け下りながら、自転車の鍵をポケットから
弄りつつ部屋の鍵も入れてるのを確認してロックを外す。
店に着き、入荷されてたソファーを貸出車に積み自宅へと走った。

無事自宅アパートに着き、玄関の鍵を手にしようと
ポッケを弄った。
ゴソゴソゴソゴソ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ソファーを部屋に運ぶにはまず玄関のドアを開けなければならない。
俺はポッケを弄った。
ゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソ・・・・・・・・・・・・。
これからうんしょとソファーを部屋まで運び、設置して再び貸出車を店まで
返す。それにはまず玄関のドアを開ける必要がある。
俺は再度ポッケを弄り倒した。
ゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソ
ゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソ
ゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソ
ゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソゴソねえよ・・・・。

ありえん。
なんでこうも玄関の鍵が手元から離れる?
今回は部屋に忘れたのではなく、どこかで落としたのは明白だ。
昨日、あんなことがあったので今回は警戒して念入りにポッケに
閉まっていたはずなのにこの始末。
とりあえずソファーはアパートの空きスペースに勝手に置かせてもらい
泣きながら店へと戻った。
車の貸出時間は1時間と決まっているので嘆いている暇はない。

それにもしかしたら店内で落としてて、落とし物として届いてるかもしれない
という期待にかけた。

店に着き、カウンターに車のキーを返す際、俺の部屋のキーも届いてないか尋ねると
ちょっと待ってくださいねと店員さんが後ろをゴソゴソし始めた。
・・・なんか無いっぽいな、ああどうすりゃいいん・・・!!!
絶望しかかっていたところ、店員さんが鍵を手に
こんなん届いてますがと表示してきた。
まさしくその鍵は俺の部屋の鍵!!
地獄から天国。この時ばかりは世間を恨んでばかりの俺も
人の親切に心から感謝した。


落ちていた場所のメモが書いてあったんだが
なんと店入口付近で落としていた。
ほんと何やってんの自分としか言いようがない。
多重人格のように、俺を困らせようとするもう一人の俺が心の中に
潜んでいるんじゃないかと疑うほどだ。

一週間ほど前に購入した冷蔵庫と洗濯機が届いた。
設置も終わったところでタイミング良く、同じく一週間ほど前に
取り寄せで購入していたソファーも入荷したとの連絡が。

気分が乗っていたのでよっしゃ、さっそく取り行くかとアパートを後に。
カンカンカンとテンポよく階段を駆け下りながら、自転車の鍵をポケットから
弄ってロックを外す・・・あれ?
部屋の鍵はどこだっけ?感触がなかったぞ。
様々なポケットに手を突っ込むがどこにもない。

新居のアパートは相当古いので、外から鍵を掛けるタイプのドアノブじゃなく
中から掛けるものだ。
一旦外に出て、扉を半開きにし、内側に手を伸ばしてドアノブの中央にある
ボタンみたいなものを押す。
後はそのまま閉めれば鍵が掛かるという、‘鍵がなくても鍵を閉めれる‘という
奇怪なドアノブだ。

やべえよ・・・。
部屋の中に部屋の鍵を忘れてきてしまった。
開けるときは当然鍵がいるわけで、こうなるとどうすることもできん。
がちゃがちゃがちゃがちゃ!!ボロいドアなのでドアノブを狂ったように回すと
空くかもと思った。が駄目だった。
ベランダによじ登り、窓の鍵を閉め忘れてるのを期待して手をかけるも
数分前の俺は忌々しくしっかりロックしていた。
落ち着け。落ち着くんだ。
・・・そうだ、ピッキングだ!。

20分ほど自転車で付近を探索し、地面に落ちてる髪留めピンを発見。
こいつを鍵穴に差し込んでがちゃがちゃとやってれば
いずれロックは外れるに違いない。
これで一件落着ふっふっふ・・・・・・・・駄目だ!
まるで手ごたえが無い。
こんなんでガチャリと開くのはフィクションの世界でしかなかったんだと気づいた。

どうする・・・石でベランダの窓を叩き割るか・・・しかしそんなことしたら
弁償代がいくらかかるか分からない。
ましてやそんなデンジャーなことしたくない。
一時頭を抱え、やむ負えないがこのアパートを借りる時に契約した
不動産屋に電話して事情を話した。
不動産屋はここのスペアキーを持っていないらしく、とりあえず大家に連絡して
もらったが外出していて、帰ってくるのは午後6時過ぎになるということ。
今現在の時刻、午後1時。
どこかで時間を潰しててと言われ、不安と共に街をブラブラして5時間弱を潰す。

大家はスペアキーを持ってたようで、午後7時前に電話があり
不動産屋の人が鍵を携えアパートまで来てくれた。
ほっ、ようやくこれで部屋に入れる。
が、鍵を何度差してひねっても開かない。
なんで?終わった、完全に部屋から閉め出された・・・。
絶望顔で不動産屋の方を見ると、んじゃこっちでと別の鍵を渡された。
渡された鍵をドアノブに差し込むと・・・ガチャリ!


部屋の中には、どしたん?なにかあったん?というように部屋の鍵が
寝そべっていた。

医学ボランティア会、JCVNってところの説明会に行ってきた。
開催場所は五反田という、新宿駅から5,6駅ほどの都心で
ビル2Fの一室で行われた。
一杯人がいるのかな?と思っていたが俺含め10人ほどだった。
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初めに30分ほど、治験とはどういうものかという説明があり
その後、身長体重を計ったり自身の所在地や疾患を紙に記入したりして
1時間もせず説明会は終了した。

説明会が終わった後、スタッフの人に質問などできたんで
ちょっと話をしたんだが、やはり健康体でなく疾患持ちだと
治験の参加も限られてくるようだ。
事前に今募集してる治験をまとめた用紙を貰ってたんだが
そこには健康な人対象、事項の疾患を持ってる人のみ対象という風に
はっきり区分された内容が書かれてあった。

俺はアトピーという皮膚疾患を患ってるが、健康な人対象の募集でも
受けれますかね?と聞いたところ難しいという返答が返ってきた。
健康な人対象というのは文字通り健康な人。常用して薬を服用しておらず
病院にも通ってない健康人。
それ以外ではまず受けいれないらしい。


募集してる項目の6割は健康な体人用。
治験って思ったよりハードル高い。

新居に住み始めて約一週間が経った。

この一週間、主立ててやってるのは買い物とゲームのみ。
特筆すべきことは特になし。
古き良きニート時代の感覚を徐々に取り戻してる。

と同時に、これからどうするかという思いも常に頭で巡らせている。
貯金を崩しつつ2018年に備え、今年はこのまま誰よりも迅く休むか
あるいは築き上げたこの財を守るため間を置かず労働するか。
つまるところ攻か守か・・・。

舵が定まらない。
昨日左寄りだったかと思えば、今日は目一杯右に切ってるような気分模様だ。




チャリを買った。
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これまでは配達に使っていた新聞屋のカブがプライベートでも
使えてたので、足には困ってなかったが
退職してカブを手放した今現在、徒歩しか移動手段が無い。
東京なので交通の便はどこよりも発達してるが、ちょっとスーパーなどに出向く際
はやはり歩きになるのでかったるいなあと感じていた。

そんなわけで、今回購入に至ったがなかなか良い。
徒歩よりは格段に早いし、バイクのようにうるさくなければ
ガソリンを食う事も無いしな。
自転車なんて何年振りだろう。
俺に青春なんてあったのか定かじゃないが、なんかそんな気分だ。
走ってて、ひとけのない場所に入るとベルをリンリン鳴らしまくってる。

医学ボランティア会、JCVNってところの説明会予約をした。

JCVNとは治験を斡旋してる会社で、俺は3か月ほど前に
WEB会員登録をしていた。
登録してからこれまで、色んな治験案内のメールが(機械的に)届いてるんだけど
結局はこの説明会に参加しないと治験は受けれないらしい。
ちと面倒だが、無職になった今がその頃合いだと判断した。

良い方向に転がるといいが。

今日は市役所、銀行、警察署、3カ所の施設に出向いた。
いずれも住所変更の手続きをするためだ。
事務的なことはこれで一応完了となる。
後は冷蔵庫と洗濯機、それからソファーとちょっとした小物入れなどを
用意したら暮らしは万全の態勢となる。

問題はそっからだな。
まだ万全とはいえない今の環境でさえ、気を抜くとドロッと溶けてしまいそうな
多幸感が度々襲ってくる。
働かない事、毎日の時間を全部自分のためだけに使えるということが
こうも幸せな事だということを最近の俺は忘れていた。
思えば昨年、職業訓練校に10月から入校して今年の11月まで
走りっぱなしだったからな。
約1年1ヵ月の走破。普通の人ならはっ?って感じだろうが
俺的には相当頑張ったんじゃないかなと思える歳月だ。


この辺で少し、骨休めが必要かもしれないと考えている。
心と身体を労る時ではないかと。

ガス開通とネット回線、Jcomの工事が終わった。
Jcomは前の部屋でも使ってたんだが、ここの新居を契約して
一週間ほどで向こうから電話が掛かってきて、こっちでの工事日等の
手続きをしてくれた。
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こんなマークが張り付けてある物件は大家さんがJcomに一部お金を負担してるようだ。
前の住居も、今の住居もこのマークがあったので変わらず
プランもそのまま、口座振替の変更などもなくスムーズにネット環境を確保できた。
仕事が早いなJcomは。
ちなみに‘インターネット無料で使い放題‘とあるが、これは最低限メールの受信などができる
というもので、快適な速度で使いたければやはり有料じゃないと厳しいみたいだ。


ともあれ、これで電話ガス水道ネットの必須ライフラインは整った。
まだやることはあるが、着々と下地が築きつつある。

今日は電気屋に行き洗濯機と冷蔵庫を購入した。
前に使っていた冷蔵庫は40Lと、ちょっと小さすぎたので
新聞屋のアパートに寄付という形でそのまま置いてきてる。
一週間後に配送される予定だ。

その後、家具屋に行きソファーを購入。
そのまま寝れるような大きいのを所望していたが
どう考えても玄関の入り口幅が狭く入らないので幾分小さいのを購入。
取り寄せなのでこれも一週間後になるが、送料が掛かるということで
軽トラ無料貸出制度を利用して自分で運ぶことにした。
そこでついでにカーペットなども購入する算段だ。
フローリングってむき出しで使うと思ったより傷が付く。
ここにきてようやく学んだのでケチるのはやめようと思う。

合計で6万ちょい掛かった。
しかしこれは必要経費だ。
vs東京の地盤を固めるための初期投資。


今度の戦は長くなる。
いや、長引かせたい・・・。

今日は9時頃起きて少し荷物の整理をした。

去年行ってたトヨタ九州での派遣、そしてついぞ退職した新聞屋。
いずれも派遣先や店が借りている賃貸に住ませてもらっていた。
いつクビになったり、へこたれて追い出されるかも分からないので
身軽さを求めて、部屋に余計な物を置かないようにしていた。

今回、自分で借りて制約が無くなったこの部屋には、少なくとも1年以上は住みたい。
故に快適さとインテリアにも少しこだわった模様にしたいと思っている。
なので間取りを考えここにこれを置く、いやそうするとこれが置けないといった
具合に少々頭を悩ませている。
まあいうて楽しい悩みではある。


掲示板で、親切女性さんと食事行った時の装いを見たいと
あったのでこんな感じだ。
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ポイントは七分袖にプリントされたいきり立った白熊だな。
こいつがワイルドさを演出している。

レンタカーを借りて新聞屋のアパートから
新居へと荷物を運んだ。
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まるでゴミ捨て場かと見間違うような部屋模様だな。
こんな状態だと布団を敷くスペースもないので
押入れを利用することに。
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こうすることにより、4,5畳のスペースが
一気に7畳近くまで膨らむ。
問題は取り外した襖だがこれは後ほど考えることにして
再び新聞屋へ。

今日が退去日だったのでそれまでに部屋の物を全部
運び込まなければならなかったが、まだ少し残ってたので
リュックに積めて所長と不備が無いか部屋を見て回った。

オッケーを貰うと店に戻り部屋の鍵、最初に作ったスタッフ証、店から支給されていた
ユニホーム、ジャンパー等を返却し、これでほぼ完全に店との関係が切れる事と相成った。
後は11月分の給料と離職票が送られてくるくらいだ。

去り際、所長から仕事決まらなかったらまたウチに来なよ。
今度はもっと楽な区域配らせるからさ、と言われた。
店長からもそんなこと言われたなそういえば。
この店、‘悪‘ではあったが‘極悪‘まででもないなと思った。


しかし疲れた。
一段落できるのはまだしばし先のようだ。

ワタクシ、コノ日ヲ指折数エテマッテタアルヨ。

昨日は新聞業務の最終日だった。
スマートに終わってくれれば良いと思っていたが
そうはいかず、さっそく朝刊時では新聞が8部も余った。
俺は今、新人さんの配達を後ろから見守る形で付いていってるので
こうなると責任は俺にある。
店に戻り、専業に事情を話すとこっぴどく叱られた。
くそが、やっぱこんな店辞めて正解だった。

時は過ぎ夕刊の配達時刻となった。
夕刊は新人さんでも一人で配達できるようになってたので
俺は集金業務に励む。
しこしこと半券を切り、93%回収まで持ってこれた。
午後6時30分、再び店に戻り金を入金し店長にバイクの鍵を返した。
新聞配達員にとってバイクは相棒みたいなもの。
本当に今日で終わりなんだなという実感が少し湧いてきた。
ちなみにアパートを出るのは2日後で、他の備品はその時渡すので
また店には行かないといけない。

しかしこんな最終業務も匙に過ぎん。
俺はこの日、親切女性さんと食事に行く約束をしていた。
彼女も当然集金をやってるので、お互いはっきりした待ち合わせの
時刻を設定できず、少しすったもんだはあったが午後9時頃にようやく
会うことができウキウキ♪で店に入る。
場所は彼女の家の近くにある鳥貴族という有名な焼き鳥チェーンで
一度行ってみたいなあと思ってたところだった。

考えがなかった事だが、退職日と食事の日が重なってしまったので
お疲れさま的な感じの乾杯となるも、仕事や店の話をしつつ
お酒や焼き鳥を美味しく頬張る。
親切女性さんは結構喋る人で、俺は主にふんふんと聞いてる方なんだけど
店(新聞屋)の内情を色々知ってて少し驚いた。
基本、黙々と配達して終わったらさっさと帰るだけの日々で
店の人と話すのは電話番の時くらいだったからな。

ほ~、と頷きながら注文したイチゴカクテルを飲んでると
彼女が、少し話すのを戸惑ってる様子で話し始めた。
実はとある専業とああぅん、はぁぁん、うふぅぅんな関係になってしまったと。
ゴフッ。
・・・・・ええぇぇ。
そしてこの日、俺と食事に行くと言ったところ凄い怒られたと。
・・・・・ええぇぇ。
酔いがみるみる醒めていくのを感じていた。
と同時に血の気が引くのも。
冷静を取り戻すため、いやぁびっくりですハハとカクテルを一気に飲み干す。
あの専業と?嘘だろ?そうなん?ひえー。
まるで心にビッグバンアタックを食らったような衝撃だった。


まさか最後の最後でこんな事実を知るとはな。
知りたくなかった。知りとうなかった。

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