カテゴリ: 新聞配達

このところ、長らく雨が降り続いている。
‘秋雨前線‘なるものが停滞してるようだが
そんな単語、今まで聞いたことも無かった。
おそらく九州人はほとんど知らないだろうな。

雨天時の配達は体力精神共に負担が掛かる。
まさか終わり間近でこんなしんどい天候に見舞われるとは・・。
ついてない。

思いがけない朗報が入った。

飛び入りで新人さんが入社したらしく、俺が今配達してる
区域を任せる事になったらしい。
当然引き継ぎは俺が行うんだが、徐々に配達を覚えて貰って
一週間後の集金開始までには、夕刊は一人で配達できるくらいに
持っていって欲しい。
そうしたら俺も夕刊の時間を集金に回せるので、はかどっていいじゃん
とのこと。

平静を保ち、分かりましたと返事したが内心は小躍りしそうなほど弾んでた。
これまで溜まってた不満が一挙に洗い流される、素晴らしい配慮だ。

今日はさすがに休みをもらった。

しかしボーっとしてる暇はない。
秋雨前線の切れ目を見計らって
ホウキと雑巾、コロコロ、消臭力を片手に新居へ向かい掃除に精を出した。
俺が借りた部屋は元々和室だったらしいんだが
今は洋室の方が人気だということで、最近それっぽくプチ改装したらしい。
掃除をしてみると案外フローリングや壁紙は綺麗な事に気付く。

一通り掃除して、トイレ用消臭力をトイレ内に設置。
うう臭い。一体なんだこの臭いは・・・。
今度の休みにまた来る予定なので、その時までにこの臭いが
収まってるのを祈ろう。

その後、電気ガス水道の各社に電話を入れ契約の手続きを行った。
立ち合いが必要なのはガスだけだったので少し手間が省けた。


疲れたが、やっと離脱への羽ばたきを起こせたように感じる1日だった。
ここから退職を経て移住までを無事羽ばたくには、頭と身体をフルに
働かせる事が必須となる。
とにかくこっからだ。

しんどい。

昨日、朝刊が終わった後、一息して新居の仲介屋に
鍵を受け取りに行った。
これでとうとう俺も自分の居城を構えるのか・・・そんなことを思いながら
アパートに向かう。

中に入ると、まぁ狭い。
ん?なんか臭いな・・・。この臭いはなんだ?
くんくん鼻を嗅ぎながら臭いの元を探ってると、どうもトイレから漂っている。
この前見学に来たときは感じなかったが、明らかに臭い。
というか部屋全体が臭い!
なんか小虫の死骸もところどころ散乱してて、置いてあった
ハウスクリーニングの日付を見ると今年3月の頭になっている。
こりゃ住み始める前にちょこちょこ来て掃除したほうがいいな・・・。

テンションが下がりつつ新居のアパートを後にし
次は集金へと向かった。
この日は15日指定の家3件だけだったのでさくっと回収。
その後、引っ越し用のレンタカーを予約するためカーショップへ。
料金等の説明を受けた後、バイクを停めてた店近くの広場に戻ると
車に乗った男が怒鳴ってきた。
オイこら!テメーのバイクかそれ、どこに停めてんだお前ちょっとこっち来い!。
なんだ?とおもいつつ近づくと、チンピラ風の男が車から降りてきて何やらまくし立ててきた。
すんません、カーショップの駐車場かと勘違いしてましたとヘコヘコして謝ってると
あ、?お前新聞屋か?今度からきーつけろやといって男は去っていった。
朝刊後、そのまま着替えずユニホームを着てバイクもカブだったので、俺が新聞販売
の従業員だと分かったのかもしれないが、なんでそこに反応するか分からなかった。
まぁ何にせよ、新聞のご加護で助かったのかもしれないので良しとするか。

そうこうしてる内に時刻は午後を回った。
テンションを大きく下げつつも、集金した金を入金するため店に向かう。
入金は無事終わったが釣銭用の金が少ない事に気付いた。
俺は集金時、釣銭用の金をいつも2万カバンに入れて持っている。
入金が終わればその2万にならないといけないんだが、ざっくり数えても1万5千もない。
どゆこと・・・あっ!!!
午前の集金時の記憶が鮮明に頭に蘇ってきた。
2か月分の新聞代8000いくらかを1万円札で貰ったんだが俺、お釣り8000円渡してる。
間違いない、その時の様子が頭の中で完全に再生されてる。

やばい、泣きそうだ。急いでその家に向かうが返してくれるか不安だった。
そんなの知らないよなんて言われたらどうすることもできん。
ほんとボケてるな俺。なんでその時まったく気付かず今になってはっきり気付くか。
何がどうなってるんだよ。
家に着きピンポンを鳴らすと、午前新聞代を払った人が出てきた。
事情を話すと向こうも気付いてたようでかつ、余分なお釣りを返却してくれた。
僥倖。とんでもない僥倖。
深々とお礼と詫びをし、家に帰る。

まったく、とんだ1日だ。
酒を飲みながらグッタリしてるとスマホのベルが鳴った。
嫌な予感が走る。着信元を見てみると店からだ。
恐る恐る電話に出ると、要件は明日休みのとこすまないが出勤してくれないか?
専業の一人が事故って人が足りない・・・・という内容だった。
他の休みの人は、都合が悪く出勤できないらしい。

翌午前6時半、朝刊を終える。
土曜日配達とは、うって変わってグダグダな配達模様で不着も出す。
夕刊時は配達が終わった後、選挙公報という号外のような新聞組みがあり
帰ってきたのは午後7時半。安倍首相にトドメを差された感じだ。


しんどい。

2週連続の土曜雨。

週の中で土曜が一番チラシが厚いんだけど
その次に厚いのは大体金曜だ。
昨日の金曜日は、今日と同じように雨が降っててチラシも土曜並みだった。
当然、準備や配達に時間が掛かり、終了は6時半を超えてしまった。

この悪い流れを変えたい。
そう思い、今日はコスモを燃やし全力配達で臨んだ。
蝶のようにチラシを舞入れ、蜂のように新聞をポストに突き刺していく。
その結果、6時20分で配達を終えた。
通常より約35分遅れで出発したので、本来なら5時45分頃終了ってとこか。
このタイムは俺にとって中々のものである。

タイムカードを押してると、配達を終えた一人の専業さんが店に戻ってきて
あれ?nito君今日早いじゃんと言ってきた。
この専業さんは配達が遅めの人だが、俺よりかはいつも若干早いので
ある意味ライバルのような存在である。
エッヘッヘと笑いつつ、内心では‘勝った‘と思った。

俺の配達も捨てたもんじゃないなと、少し誇らしい気分になってる。
ここ最近、ずるずると配達終了時刻が伸びてて潮時を
感じていたが、今日の様子を見る限りまだまだ現役だ。


もう辞めるけど。

書類と金を持って仲介業者の不動産屋に行った。

新居の家賃は2万5千円。
10月半ばから契約することにしたので、今日は10月分の家賃
11月分の家賃、火災保険料、仲介手数料、敷金の合計10万ほどを
支払ってきた。

実際に入居するのは11月なので、10月の半月分の家賃1万2千5百円は
何もせず消えていくようなものだが、11月まで待ってる間に
他に入居希望者が現れた場合そっちに取られるようだったので
ツバをつけとくための費用だといってもいいだろう。

離脱の準備は着々と進みつつある。

俺の区域は老人ホームにも新聞を配達していて
そこに禿げ上がった職員がいる。

齢は俺より一回り上っぽいけど、いわゆる‘若ハゲ‘の部類には入ると思う。
この人にいつも新聞を手渡ししているんだが、物凄く腰が低い。
ああ配達いつも有難うございます有難うございますと満面の笑みで
新聞を受け取るので、恐縮してこっちも腰を折るほどだ。

恐縮しつつも、なんでこの人は若くして禿げてしまったというのに
こんなポジティブで礼節正しい姿勢を保っていられるのか
不思議に思う自分がいる。
重い十字架を背負ってるはずなのに、それを感じさせない雰囲気。
この世の不条理を恨む気持ちなどないのか?
思えばタクシー時代にも、結構重いアトピーらしき女性の人が指令室で
働いていたけど、やはり明るく朗らかでおっちゃん達からも人気があった。


ハゲもアトピーも、俺にとって厄介な重石として乗っかっており
気分を暗くさせるものでしかない。
彼らに何か、今後を生きる術の重要なヒントが隠されてる気がしている・・・。
低腰

アパートを借りるには保証人が要る。
家に電話して親に頼むことにした。

俺の両親は、親父の方はすでに定年退職しており
今は年金を受け取ってる身のネオ・ニートだ。
ニートでは保証人になりませんという世知辛い規約だったので
まだ働いている母親の方に事情を話した。

契約書には母親の勤務先や年収等、いくつか書く項目があり
分からないとこもあるので調べて後日連絡してもらうことに。
断られるかもしれないと不安だったが、了承してくれたんで助かった。

ピッポッパ、トゥルルルル・・・。

やっと正式な退職日が決まったので、新住居探しを開始した。
ここひと月ほど、めぼしいとこをいくつかチェックしていた。
その内の1件に電話を掛けて、まだ募集してるかや物件の見学ができるかなどを
聞いてみた。
結果、まだ募集しており見学も今からでも大丈夫という話になり
さっそく電話先の仲介業者店まで足を運んだ。

店の中に入り、さっき電話したnitoですと告げると挨拶もそこそこ、物件の資料と
現地までの地図を渡され徒歩で向かうよう指示される。
物件は店から10分くらいのところにあり、現地に着いてタバコを吸いながら5分くらい
待ってると、鍵を手に持った仲介スタッフがやってきて中に入る事になった。

おじゃましまーす・・・。
部屋
中々ボロ・・・いやレトロな趣な玄関を通り
部屋2
部屋の中も拝見させてもらう。
ちなみに、左下に写ってる人は物件の仲介スタッフさんだ。
なかなかの美人さんで、こんな女性と狭い空間に二人きり・・・ハァハァと
気付いたら捕捉していた。
最近の俺は妙に盛っててどうかしてる。


20分ほど説明を受け、店に戻り契約に必要な書類などをもらって後にした。
うーん、どうするか・・・。
他にも気になる物件はあるが、なんかめんどくせーな。
もうここでいいか。





今日は念願の退職手続きを行った。

所長に促され、事務室の椅子へと腰掛け相対する。
手続きが始まる前に、どうしても10月で辞めるのか?
こちらとしては人が居ない状況、11月くらいまでは続けてほしい。
給料は上乗せしても構わないと提案される。

NO THANKS。
俺はこの嘆願を一蹴した。
一度決めた事は曲げないのが信条(楽になりたい方向のみ)、給料上乗せと
いっても実際いくらになるか分からないし、それで話し合いになるのもまた面倒だった。

君は思ったより冷たい人間だな、と吐き捨てられ、手続きに入った。
まず、今月の集金は10月の終わりまではしっかりやってもらうと声を強めに言われた。
NO THANKS。これ以上の集金は自己破壊。
できないと言うとそれは駄目、やってもらうとさらに強めて言われた。
グヌヌ・・・これは抗えそうにない。今一度苦行を行うしかこの場は収まりそうになく
渋々承諾した。

その後、幾数枚かの書類に署名と判を記していったが
色々と厳しいものだった。
部屋のクリーニング代3万、ユニホームという最初店から支給された衣類が何着かあるんだが
それの返却とクリーニング代1万ちょい。
さらに今住んでる部屋の家賃6万の物件、それを今まで店が3万分負担して折半してたが
11月からは従業員じゃなくなるので折半がなくなり、30日計算の日割りで10月の給料から
1日滞在ごとに2000千円ずつ引かれる等々、畳みかけるがごとく差っ引かれる内容だった。


不満はあるが、それらを受け入れ、すべての書類にサインする。
解放されたいという思いは止められなかった。

朝刊の配達が終わり、予備の新聞などを棚に戻してると
親切女性が声を掛けてきた。
この前は行けなかったけど11月なら予定空いてるんで食事いけるよ、と。

!!!

ゼヒッ!と新聞をほっぽって即答した。

強雨+極厚チラシ+転送不在のコンボで
今日は配達終了が7時を回った。

憔悴しきってる。
とっととオサラバしたい。

夕刊が終わった後、集金の締め(95%)を行っていた。

チャリチャリと金を用意してると店の電話が鳴り、専業が出たがすぐ
俺に受話器を渡された。
どうも不着があったようで激怒してるらしい。
うわぁ・・・たぶんあそこだと、心当たりを感じつつ電話に出るが
すでに切れていた。

入金を中断し、急いで不着があった家に向かう。
ピンポーン、〇〇新聞です。この度は不手際があり申し訳ありませんでした。
新聞をお届けにあがりました。

いらん!帰れ!もう解約する!

やべえよ・・・すごい怒ってる。
もう1度ピンポンを鳴らし、インターホン越しにひたすら謝るも許してくれない。
マズイ、このまま帰ったらさらに店から目玉を食らうのは目に見えている。
こうなったらもう・・・。
ピンポーン、再度ピンポンを鳴らすと家主がガチャリとドアを開いた。
俺は素早く両膝、そして両腕と頭を地面に付けもう1度だけチャンスをくれ!と
懇願した。
熱意が通じたのか、持ってきた新聞を受け取り、次不着したら解約するからなと
家主はドアを閉めた。


ふぅ・・・危なかった。
自分で蒔いた種だが、なんかデカイ仕事をこなした気分になり
妙な清々しさを覚えたぜ。

今日はきつかった。
昨晩飲んだアルコールが分解されていないのか、蛇行運転に千鳥足。
階段を上る度に頭の中で鐘が鳴り響いていた。

このところ、中々まずい配達ライフになっているのを感じる。
昨日も今日も遅刻寸前のギリギリの時間帯で起き、顔洗い歯磨きも
せず家を飛び出た。
終焉近づき心ここにあらずといったところか。
集中の糸が切れかかってるのかもしれない。

まあ元々か細い糸で実は切れてたのかもな・・・。
ここいらで結び直さないと。 

所長から近々に退職の手続きをするから
印鑑を用意しとけと言われた。

まってたよ、その言質を。
数か月前に行方不明となったので
100均にでも新しく買いに行くか。

今日は電話番。

最近、新しく入ってきた人が増えたので
不着の電話が多かった。

午前9時までのところを15分増しで
9時15分に上がる。
サービス残業もはなはだしいな。

昨日は散々だった。
日曜なので午後の夕刊は無く、代わりに集金へと繰り出すが
留守率が多く思ったようにはかどらない。

この悪い流れを変えるため、一時集金を止め夕飯を食らうことにする。
この日、10月1日は‘天下一品‘というラーメン屋で、ラーメン一杯を注文すると
一杯無料券がもらえる日だったのでそこに向かった。
バイクを近くの駐輪所に止め、テクテクと店に行くと・・・人が一杯並んでる。
いつもそんな人居ないのに、まさか一杯無料券のためにこんな並んでるのか!?
ばかな、と思いつつ俺も列に加わったが、10分経ってもやっと半分という感じだったので
しぶしぶ列を離れ近くの別のラーメン屋へと向かう。

その後、なんだかなぁと思いつつも集金を行なってたんだが
とあるマンションで自転車に乗ってる女性とすれ違った。
ふぁ~と俺はバイクでその人を横切ったんだが、その後ガシャン!!という音が聞こえ
後ろを振り返ると先ほどの自転車の人が倒れてるではないか。
バイクに跨ったまま10秒ほど眺めてたが一向に起き上がらない。
えっ?まさか俺と接触したのか?と動悸しつつも自転車女性の元へと駆け寄る。
大丈夫ですか!?と声を掛けると大丈夫です大丈夫ですと言いつつ女性はフラフラと立ち上がった。
アンタのせいよ!なんて言われたらどうしようかと思ったがそうじゃなかったようだ。
ほっとして次の集金へと向かう。

午後8時間近。
この日の集金を終え、店で入金をしていると枚数と金額が全然足りない事が発覚。
俺が持ってた伝票は残り20枚くらいなんだが、コンピューターでは60枚近く残っていた。
冷や汗を掻いたが、入金担当している専業さんが調べてくれてたぶん記入ミスということが
分かり、一応は事なきを経る。


結局、最後まで悪い流れは変えられなかった・・・。

昨日は午前中、約30枚捌き午後から約25枚捌いた。
90%までいかなかったとはいえ、我ながら中々奮闘できたように思う。

この集金の‘ノルマ‘は店にとっても最重要らしく、達成すれば3000円の手当が付くが
できないと3000円が消えるばかりでなく、店からもねちねちと精神攻撃を受けるはめになる。
新聞販売店は本社(例えば朝日や読売など)に新聞を卸してもらっており
その代金を月末までに支払わなければ即、営業停止となるらしい。

何か月か前だったか、月末に80%もいってなかった専業が居たんだが
店長所長にこってり絞られてたからな。
まぁ俺もいってない時は似たような感じで言われるんだが・・・。

ただ、90まではいかなくとも、80半ばまで持っていけばそう口攻を受けることは無い。
今回、90%いける線が薄く3000円の手当も付かないであろうにも関わらず
睡眠時間を削ってまで午前出勤したのはこの口攻が嫌だったからである。


このようなシステムなので、みんな必死に集金するんだな。
悪魔的だ。

集金のノルマがやばい。
今月は日曜がなく、おまけに30日までしかないので
今日が90%の締日なんだが60もいってない。

午前も出るしかないか・・・。

今日も苦しい配達を強いられた。

月末になると‘新刊‘という、いわゆる新規で入れる家が増える。
今日はそれがドバッと20数件あった。

2日続けての配達終了時刻6時半越えは経験が無い。
心なしか、身体の軋む音が聞こえてくる。

今日は苦しい配達を強いられた。

集金からくる疲労に強雨がたたみ掛け、さらに新聞をラッピングしている
袋の端がなぜかむき出しになっており数部が濡れ濡れの状態に。
店に帰れば予備があるが、疲労と困憊で面倒だったのでそのままポストに投入。
なんて奴だ俺は。

さらに配達を進めていると予備が無い諸紙まで濡れていることが発覚。
どうにもならないのでそのまま投入。
さらに追い打ちをかけるようにスポーツ新聞が1部足りないことに気付く。
コンビニで140円、自腹で購入し投入。
この半年でもう、スポーツ新聞1000円くらい自腹で購入してるぞ糞がっ。
ちょっと豪華な海鮮丼でも食える額じゃないか。

そんなこと思いながらイライラして店に戻るとスポーツ新聞が1部余ってた。
俺は他の区域のスポーツ新聞も準備しているんだが、その準備段階で
手違いがあったようだ。
店に居た専業に事情を説明すると市販のスポーツ新聞は
アダルトが載ってるから入れちゃ駄目だろと説教される。

落ち込みつつ余ったスポーツ新聞を家に持ち帰って
ボーッとしてると店から電話が掛かってきた。
なんと別の区域でスポーツ新聞が濡れてて交換してくれという電話があり
足りないからさっきのやつ持ってきてくれとのこと。
店に着き、スポーツ新聞を渡すと今度は感謝された。
まるで禍転じて福と為すだな、フハハ


これから福転じて禍と為す展開も予見できるけど・・・

ちらほらと店長や専業などから区域変えてもらったら?
と言われている。

ここの店は全部で15区域ほど配達してるんだが
聞くとこによると、きつい区域や楽な区域、時間が掛かる区域
すぐ終わる区域など区間で結構バラつきがあるようだ。
タイムカードとは別に用意された紙に、全員配達終了時間を記入しないといけないので
それはなんとなく分かっていた。
一番早く終えてる人では午前4時半頃には終わってたりするからな。

まあ各々で配達準備や配達速度も違うので一概には言えんが
楽な区域ですぐ終わる区域を配達してる人はラッキーというわけだ。
俺が担当してる区域は一番ではないが、それなりにきつい区域らしい。
なので配達きつくて辞めるなら、楽なとこに回してもらって続けたら?
ということらしい。


心遣いは有り難いがそういうことではないんだな。
もっと大きい何かが俺を辞職へと導いている・・。

昨日は午後8時まで集金に励み、入金が終わった後、証券を数枚抜き取り
さらに9時半まで延長戦を行なった。
今日が休みだったので、帰りが遅い強敵読者を一匹でも狩りとりたいという
思いからの強行だった。

結果、普段は最後辺りまで残る家も8割方集金完了。
ノルマはいつも通り達成できていないが、それより
得難いものを得た気がする集金模様だった。

10月に辞めるとなると、そろそろ住居を探し始めないと
いけない事に気付いた。

明日からは集金が始まり、来月の15日くらいまでせわしい日々が続き
身動きがままらないと想定した場合、半月ほどしか猶予が無い。
珍事の勃発でその辺の事が頭から抜けていた。

しかし、俺は過去に1度しか部屋を借りた経験がない。
それも大分、親父の手を借りてだったので自分で全て捌けるか
不安になってきた。


昨日からカリカリと爪を噛んでいる。

もしや策略だったのではないかと。
10日ほど前、所長に辞める事を告げたが曖昧な返事で
お茶を濁されたまま音沙汰がない。
そして一週間ほど前、親切女性に食事を奢ってもらい
数日後、今度は所長と親切女性が食事に行くというこのタイミング・・・。

実は所長と親切女性はデキており、俺を辞めさせないために所長が
親切女性を刺客的な感じで放ったのではないか?
思えばあの日、今辞めるのはもったいないよとか言われたような気がする。
数日後の食事の際は、おい、あいつはどうだった?ええ、あいつは私にメロメロよ
あの調子だと辞めるのは撤回しそうだわフフ
なんて会話が繰り広げられるのかもしれない。

危ない危ない。
なんせ慢性的人手不足だからなこの店は。
バイトだろうがあらゆる手段を使っても引き止めることは
十分考えられる。
現に、もうちょっと働いてもいいかも・・・とここ数日、ちょびっとだけ
思ってた己もいるからな。
しかしこれで辞める意志は鋼鉄のように固くなった。

近々、職業訓練のグループチャットで、飲み会をしようという
話が上がっている。
たぶん、3月に訓練が終わって以来だと思うから半年振りになるのか。
ここ2週間ほど、各々いける、いけない等の返信がグループ内で書き込まれて
いってたんだが一人、まったく返信がない奴がいた。

彼の齢は28で、在学中すでに就職が決まり
それも工場での機械加工という自分達が勉強していた職に進んだ
希有な存在でもあった。
それ故に、講師とも他の訓練生より密に接しており、企業訪問で
講師が彼の働きっぷりを見に行った際は頑張っていたと、その時の様子を
授業で講師が話したりしてた。

で昨日、グループチャットには担任だった講師も入ってるんだが
なんと彼はすでに辞めていてその後の所在は分からないという
講師の書き込みがあった。

彼とは訓練校時代ちょこちょこ話をした仲だが、過去に自殺未遂したり
スロット依存だったりと、俺とはちょっと違ったタイプの根暗でマズイ面があり
少し親近感を持ってた。


死んでないといいが・・・。

今日は電話番だった。
初めてペアを組んだ専業と一緒にやったんだが
よう喋る人で(主に愚痴)色んな話を聞かされた。

しかしもう近い内に去る身、半分上の空だった。

世間では3連休だったようだが
末端新聞配達員の俺にはまったく関係な・・・少しあった。

祝日は夕刊が休みとなるので朝刊の配達が終わると
結構時間がある。
夕刊がある日は、朝刊を終えると朝飯を食って少しネットしたり
ゲームして9時頃には寝るんだけど、こういう祝日なんかの場合
寝るタイミングを図るのが難しい。
夕刊がないから気持ち的に寝れない、かといってそのままずるずる起きとくと
次の日の朝刊が睡眠不足できつくなる。

どうしようかだらだらと10時頃まで悩んで、とりあえずスーパーに行き
朝食兼昼食を買ってきてそれをツマミに酒をかっくらうことにした。
その後、午後1時過ぎに眠気が来て寝る。
午後5時頃起き、晩飯を食いながら再び酒をくらう。そして10時頃就寝。


なんなんだこれは。
まるで時間に弄ばれてるような1日だ。

台風18号、通称タリムの影響で今日は朝刊出発直前まで
激しい雨と風が吹いていた。

勝手な想像だったんだが、関東は台風の影響なんてほとんど
受けないと思ってた。
しかし、配達中家の柵が吹き飛ばされてたり、木がへし折れてたりと
結構ひどい光景を目の当たりとした。
進路次第では東京にさえガッツリ牙をむくんだな彼らは。

あと3時間も過ぎるのが遅かったら
俺の心もへし折られてただろう。



ったく、なんでこんな雑務を・・・なんといおうが10月で辞めるぞ。
店の都合なんて知ったこっちゃねえ。

昨日夕刊後、そんな事をブチブチ思いながら
黙々と古紙袋をチラシに挟んでいたところ

調子どうですか?

と、同じアルバイトの親切女性が声を掛けてきた。
いやぁ、きついですね。10月いっぱいで辞めますハハと苦笑いすると
えぇそうなんだ、前に辞めるかもしれないって言ってたけど・・、と
驚いたような様子だった。
この人とはたまに話すんだがその時、辞めるかもしれない等の事も話してた。
しかしわずか半年足らずで辞めるとは思ってなかったのかもな。
少し恥ずかしくなり、またチラシ作業に戻ると

作業終わったら奢るんでご飯食べに行かない?

と彼女が言ってきた。
???ご飯?俺と?今から?どゆこと?
まさか金を貸してくれとか言われるのでは?
いや、どっかの学会にでも勧誘されるんじゃ・・・なんか聖なる新聞がいつも
店に届いてるし・・・。
勘繰りが頭の中を巡ってたが、せっかく誘われてるのでついていくことにした。

彼女は俺が住んでいる店借り上げのアパートではなく、別の場所に住んでいる。
そこにバイクを停めて、近所のこじんまりとした定食屋まで歩いて向かった。
席に座りメニュー表を見るが、今一頭に入ってこない。
なんせ女性と二人きりで食事なんて初めての体験だ。
緊張で頭がパンクしそうになるのをこらえるのに必死だった。

なんとか注文を頼み、喉の異常な渇きを抑えるため水をガブガブ飲む。
・・・この人、一体どういうつもりだ?金なら貸さんし学会も入らん!
緊張しつつも警戒心を緩めずひたすら水を飲んでると、彼女が話し始めた。
最近、身内に不幸があり一人で食事してもあまりおいしく感じなく、食欲がなくなってると。
誰か店の人を誘おうにも、専業さん達はみな忙しくしてるし、同じ女性である折り込みの
オバチャン達は時間帯が合わない。
そこで同じアルバイトである俺に白羽の矢が立ったというわけだ。

なーんだ、そういうことだったのか。
話を聞いて、ドラゴンボールに例えたなら超サイヤからノーマルサイヤに戻るがごとく
警戒心をグッと緩めた。
そして事情も知らず、上記のようなゲスい勘繰りをしてたと謝ると彼女は笑っていた。


その後、1時間ほど話を交えながら食事を馳走になった。
なんというか、喋るのがてんで苦手な俺でも普通に会話できるくらい
朗らかな人で、メロメロになってしまいそうだぜと改めて思ったな。
またいつか行こうと帰りにいってたので、今度は俺から誘ってみよう。
事情もあり、下心はそれでカバーできるし。

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